あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。~泣けないけれど、今時でよかった

ドラマ

あらすじ(公式サイトより)

天才物理学者・湯川学の元に、警視庁捜査一課の刑事・内海薫が相談に訪れる。
親や学校、すべてにイライラして不満ばかりの高校生の百合(福原遥)。
ある日、進路をめぐって母親の幸恵(中嶋朋子)とぶつかり家出をし、近所の防空壕跡に逃げ込むが、
朝目が覚めるとそこは1945年の6月…戦時中の日本だった。
偶然通りかかった彰(水上恒司)に助けられ、軍の指定食堂に連れていかれる百合。
そこで女将のツル(松坂慶子)や勤労学生の千代(出口夏希)、石丸(伊藤健太郎)、
板倉(嶋﨑斗亜)、寺岡(上川周作)、加藤(小野塚勇人)たちと出会い、
日々を過ごす中で、彰に何度も助けられ、その誠実さや優しさにどんどん惹かれていく百合。
だが彰は特攻隊員で、程なく命がけで戦地に飛ぶ運命だった−−− 。

鑑賞情報&満足度

公開日 2023年12月8日(金)
観賞日 2023年12月8日(金) 20:25
TOHO CINEMAS川崎 スクリーン9 3割/76席

期待度★★★
物語★★★
演出★★★
配役★★★★
満足度★★★

監督、キャスト

監督:成田洋一
出演:福原遥(加納百合)、水上恒司(佐久間彰)、伊藤健太郎(石丸)、中嶋朋子(加納幸恵)、松坂慶子(ツル)

あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

感想(ネタばれあり)

この時期に戦争ものっていうのもややずれている気もしましたが、映画館で何度も予告を観て刷り込まれて足を運びました。
タイムスリップものって、下手したらご都合主義で辻褄あわせになりがちで、がっかりすることも多いのですが、本作はその点はうまくできていました。過去から現代へ戻るところはやや力づくにも思えなくもないんですが、まぁ許容範囲。家に帰れてよかったねで終わらず、それまでの出来事を回収したラストは意外性はないものの、逆にそうであってほしいという観客の期待を裏切らない展開でよかったです。
話の大部分は、終戦直前の特攻隊基地の近くで展開されます。
現在から過去に戻った百合は戦争の結果を知っているが故に、今どきの若者らしく思ったことを口にしてしまいます。特攻に向かう若者たちも、この戦争がどうなるかは感じてはいるもののそれを口にすることはできないだけに、百合の発言を否定しつつも心の中では受け入れている。
このあたりは、今までの戦争映画にはなかったかもしれませんね。
特攻に志願したものの、思いを寄せる人のことを考え、脱走する若者。それを受け入れる同じ隊の人々。これは映画的にはやすっぽいかもしれませんが、良いシーンでした。
もやっとしたのは基地近くが空爆を受けた際、百合がお世話になったツルの店のあたりは全く被害がなかったこと。これはリアリティがなく、ちょっと興ざめ。後へのつながりを考えるとしかたないかもしれませんが、ゴジラ-1.0の浜辺美波さんの身体能力の高さくらい、ありえないなと。
ラストの祈念館のシーンに持っていくために、構成された感じの映画ではありますが、総じてストーリーはよかったです。
VFXのレベルは、まぁ仕方ないです。
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